
NanoPi R76S:2.5GbE×2搭載のルーター向け小型SBC
FriendlyElecの「NanoPi R76S」は、Rockchip RK3576にデュアル2.5GbEを組み合わせた超小型SBCです。58×58mmの基板にWAN/LAN分離しやすい構成がまとまっており、自宅ネットワークの実験用ルータや軽量NASを作りたい人に刺さる一台です。
Banana Pi BPI-R4 Liteは、MediaTek MT7987A(Filogic 860)搭載で2.5GbE SFPと2.5GbE WAN、1GbE LAN 4ポートを備えるルータ向けボードです。Wi-Fi 7や5Gは拡張スロットで足せる一方、M.2がNVMe向けではない点やUSB 3.0の同時利用制約などは購入前に押さえておきたいポイント。OpenWrt公式イメージも配布されており、自作ルータの実験にちょうどいい一台です。
Banana Pi BPI-R4 Liteは、MediaTek MT7987A(Filogic 860)搭載のルータ向けボードです。 2.5GbE SFPと2.5GbE WAN、1GbE LAN 4ポートという有線構成に加え、Wi-Fi 7や5Gを拡張スロットで後付けできるのが特徴ですね。
OpenWrtの公式イメージも配布されているので、自作ルータやネットワーク実験の箱として扱いやすい一台です。 ただし、M.2がNVMe向けではない点やUSB 3.0の同時利用制約など、購入前に押さえておきたいポイントもあります。
この記事では、BPI-R4 Liteのスペックと特徴を整理して、どんな人に向いているのかを解説していきます。
| ■ Banana Pi BPI-R4 Lite | |
|---|---|
| SoC | MediaTek MT7987A(Filogic 860、4コア Arm Cortex-A53) |
| メモリ | 2GB DDR4(SoCは最大4GB対応) |
| オンボードストレージ | eMMC 8GB、SPI-NOR 32MB、SPI-NAND 256MB |
| 外部ストレージ | microSDカードスロット |
| ブート | microSD・SPI-NOR・SPI-NAND・eMMC(スイッチで切り替え) |
| 有線LAN | 2.5GbE SFP 1ポート、2.5GbE WAN(RJ45)1ポート、1GbE LAN 4ポート |
| USB | USB 3.0 Type-A 1ポート、USB-C(デバッグコンソール)1ポート |
| 拡張 | mini PCIe(PCIe 3.0 ×2レーン)、mini PCIe(USB 2.0)、M.2 Key B(USB 3.0、5G向け)、mikroBUSヘッダ |
| 無線・セルラー | 拡張スロットで追加(Wi-Fi 7・5Gモジュール前提) |
| サイズ・重量 | 100.5×148mm、約250g |
| 電源 | 12V入力(仕様:12V/5.2A、最小構成目安:12V/2A) |
| 冷却 | 専用ヒートシンク(ファン有無のバリエーション)あり |
| 対応OS | OpenWrt 21.02 / 24.10(公式イメージ配布あり) |
| 付属品 | 未確認 |
2.5GbE SFPと2.5GbE WAN、1GbE LAN 4ポートを備え、Wi-Fi 7と5Gを拡張で足せるルータ向けボード。 ブート切り替えが明確なので、OpenWrtで実験する箱として扱いやすいのがうれしいポイントです。
BPI-R4 Liteが搭載するMediaTek MT7987Aは、Filogic 860というブランド名で展開されているネットワークプロセッサです。 4コアのArm Cortex-A53を内蔵し、2.5GbEポートやPCIe 3.0、USB 3.2 Gen1といったインターフェースをSoC単体で持っています。
Filogicシリーズの中での立ち位置としては、上位のMT7988(Filogic 880)がBPI-R4やBPI-R4 Proに採用されているのに対し、MT7987Aは「Lite」や「Mini」向けの省電力・低コスト版という位置づけですね。 MT7988は10GbEや4×4 Wi-Fi 7に対応しますが、MT7987Aは2.5GbEまで、Wi-Fi 7も2×2構成のコンパニオンチップ前提という違いがあります。
競合で言うと、同価格帯のルータ向けSoCとしてはMediaTek MT7986(Filogic 830)やQualcomm IPQ5000シリーズがあります。 MT7987Aは「Wi-Fi 7対応のコンパニオンチップを足せる」点で、MT7986より一歩新しい世代。ただし、10GbEまで視野に入れるならMT7988クラスが必要です。
BPI-R4 Liteの一番わかりやすい個性は、2.5GbEのSFPを最初から載せていることです。 2.5GbEのRJ45だけだと「家庭内の2.5GbE化」に寄りますが、SFPがあると光モジュールやスイッチ側の都合に合わせて遊びやすくなります。ここで注目したいのが、この「配線の自由度」なんですよね。
ポート構成としては、2.5GbE SFP×1、2.5GbE WAN(RJ45)×1、1GbE LAN×4という構成。 WANポートはPoE対応(別途PoEモジュールのはんだ付けが必要)という記載もあり、設置場所の電源事情に応じて拡張できます。
競合で言うと、2.5GbEを複数ポート持つルータ向けSBCとしてNanoPi R5SやOrange Pi R1 Plus LTSなども候補になります。 ただしBPI-R4 Liteは2.5GbE SFPと2.5GbE WANを同居させているので、「RJ45前提のルータ」よりも、光やスイッチとの接続まで視野に入れた構成を組みやすいのが差別化ポイントです。
拡張は、mini PCIe(PCIe 3.0 ×2レーン)とmini PCIe(USB 2.0)、そしてM.2 Key B(USB 3.0接続)の構成です。 Wi-Fi 7の拡張カードや5Gモジュールを足して、ルータを「無線とセルラー込み」に育てるのが素直な使い方でしょう。
公式が用意しているWi-Fi 7カード「BPI-R4-NIC-BE14」は、MediaTekのMT7996BN+MT7975P構成でWi-Fi 7(BE14000相当)に対応。 5Gモジュールは、Quectel RM500U-CNやRM520N-GL、4GはEC25やEM05が動作確認済みです。
一方で、M.2はNVMe向けではなく、用途が5Gモジュール寄りです。ストレージを増やしたい人は、この時点で別クラスのSBCを選ぶほうが後悔しにくいですね。 また、USB 3.0は一部インターフェースと共有され、同時に片方のみ有効という旨の注意書きがあります。モジュールを盛る構成ほど、組み合わせの確認は必須です。
ブート媒体をmicroSD・SPI-NOR・SPI-NAND・eMMCで切り替えられる設計は、ルータ実験では地味に効いてきます。 壊してもmicroSDで戻せるし、安定運用するならSPIやeMMCを選ぶ、といった使い分けができるからです。
ストレージは、eMMC 8GB、SPI-NOR 32MB、SPI-NAND 256MBがオンボードで、外部はmicroSDのみ。 OpenWrtを動かす分には十分ですが、NAS的な使い方をしたい人には物足りない構成ですね。USB 3.0ポートに外付けストレージを足す手もありますが、前述の同時利用制約があるので注意が必要です。
USB-Cのデバッグコンソール(シリアルコンソール)が明記されている点も、初期導入や復旧で助かります。
電源は12V入力で、仕様上は12V/5.2A、最小構成の目安として12V/2Aの記載があります。 本体の通常消費電力は約3Wという記載もありますが、Wi-Fi 7や5Gモジュールを載せる前提なら、電源は余裕を見ておくのが安全です。
冷却は専用ヒートシンク(ファン有無のバリエーション)が用意されています。 BE14用のヒートシンクやファン付きモデルも公式ショップで購入可能なので、Wi-Fi 7カードを載せる場合はセットで検討するのがおすすめです。 ただし、動作温度などの定量条件は一次情報で確認しきれないため、ケース運用や常時稼働を想定する場合は追加情報の確認をおすすめします。
対応OSはOpenWrtで、公式から複数のイメージが配布されています。
Wi-Fi 7カード(BE14)を使う場合は、PCIeのレーン構成(1×2レーン or 2×1レーン)によってイメージが異なるので、購入時の構成と合わせて選ぶ必要があります。 5Gモジュール(Quectel RM500U-CN、RM520N-GL)や4Gモジュール(EC25、EM05)も、公式イメージで動作確認済みです。
基板上面は、SFPとRJ45が端にまとまっていて、いかにもルータ向けのレイアウトです。 Wi-Fi 7や5Gを載せる前提なら、増設スロットの位置関係も含めて、ケースに入れる時の干渉を早めに見ておきたいですね。
基板下面は実装面の確認が中心です。 固定や筐体設計を詰める段階では、公式が提供する外形DXFを使うのが現実的です。
RJ45ポート群とSFPが並ぶ見た目がわかりやすいですね。 配線が集約される一方で、太めのLANケーブルやSFP周りのスペースは必要になるので、設置場所は少し余裕を見ておくのが安全です。
Banana Pi BPI-R4 Liteは、2.5GbE SFPと2.5GbE WAN、1GbE LAN 4ポートという構成で、OpenWrtルータの実験がしやすいボードです。 MediaTek MT7987A(Filogic 860)搭載で、mini PCIeとM.2 Key BでWi-Fi 7や5Gを後付けできるので、「有線だけの箱」から「現場の通信をまとめる箱」まで育てられるのが魅力ですね。
2.5GbEの配線やSFPを含めてネットワークを作り込みたい人や、OpenWrtを前提にルータを自作したい人には、間違いなく刺さる構成です。Wi-Fi 7や5Gを後から足して拡張できる点も、長く遊べる要素になります。
一方で、NVMeでストレージを増設してNAS寄りに育てたい人や、HDMI付きの汎用SBCとして使いたい人には向きません。また、10GbEまで視野に入れた構成を組みたい場合は、上位のBPI-R4 Proを検討したほうが幸せになれるでしょう。
| 販売元 | 価格(参考) |
|---|---|
| BANANAPI Official shop | 約$56〜(Wi-Fi・ヒートシンクなし) |
| AliExpress(SINOVOIP) | 約$56〜 |
| AliExpress(Bipai) | 約$56〜 |
| Taobao | 要確認 |
※価格は2025年12月時点の参考値。Wi-Fi 7カードやヒートシンクは別売り。

FriendlyElecの「NanoPi R76S」は、Rockchip RK3576にデュアル2.5GbEを組み合わせた超小型SBCです。58×58mmの基板にWAN/LAN分離しやすい構成がまとまっており、自宅ネットワークの実験用ルータや軽量NASを作りたい人に刺さる一台です。

Orange Pi R2Sは、2.5GbEと1GbEをそれぞれ2ポート搭載したRISC-Vベースのネットワーク特化型SBCです。Ky X1 8コアCPUを搭載し、30ドル台から入手可能な高コスパなゲートウェイ機器として注目されます。

ZimaBoard 2は、Intel N150プロセッサにデュアル2.5GbE、さらにPCIeスロットを備えた拡張性抜群のシングルボードサーバーです。NASやホームラボの構築に最適な、DIY精神溢れる一台です。

Banana PiはAI向けコアモジュール「Banana Pi BPI-SM9」の製品情報を公開しています。SOPHGO BM1688搭載で最大16 TOPS(INT8)表記があり、公式Docsでは複数のHDビデオストリームのデコード・解析など映像解析寄りの用途が強く意識されています。ただし電源(5V/12V)やサイズ、GbEポート数などに公式内で表記ゆれがあるため、購入時はモジュール単体・IOボード・セットのどれを指しているか確認するのが安全です。