
AAEON PICO-TWL4:Intel N150・Core 3 N355搭載の産業向けPico-ITXボード
AAEON PICO-TWL4 Rev.Bは、Intel Processor N150(6W)またはCore 3 Processor N355(15W)を選べるPico-ITXボードです。2.5GbE+GbEのデュアルLAN構成、mSATA+SATA構成のストレージ、Phoenix端子台による+12V給電など、産業向けエッジ機器に適した設計になっています。
AAEONは「de next-RAP8」を発表しました。86×55mmの超小型基板に第13世代Intel Core(最大15W)とLPDDR5x 16GBを搭載し、2.5GbEとGbEの2口LANやSATA・NVMeストレージ、PCIe拡張までまとめた組み込み向けx86 SBCです。ロボットやドローンなどI/O重視の用途に刺さる一方、HDMI表記の揺れやブート対応範囲など、採用前に詰めておきたい確認点も残ります。
AAEONはde next-RAP8を発表しました。公式の製品ページとプレスリリースに情報が掲載されており、公式eShopにも購入導線が用意されています。
本機は86×55mmの超小型サイズに、第13世代Intel Core(UE、最大15W)とLPDDR5x 16GB、2.5GbEとGbEの2口LAN、SATAとM.2(NVMe)を詰め込んだ、組み込み向けのx86 SBCです。ロボットやドローンなど「I/Oと配線をきっちり設計して組み込む」用途に刺さりますね。
一方で、HDMI表記の揺れやブート対応範囲など、採用前に一次情報を突合しておきたいポイントもあります。この記事では、de next-RAP8の特徴と、導入検討時に確認しておくべき点を整理します。
| ■ AAEON de next-RAP8 | |
|---|---|
| CPU | 第13世代 Intel Core i7-1365UE / i5-1335UE / i3-1315UE(最大15W) |
| GPU | Intel Iris Xe(内蔵GPU) |
| NPU | 未確認 |
| メモリ | LPDDR5x 16GB(オンボード、SKUは16GB構成) |
| ストレージ | SATA 6Gb/s、+5V SATA電源コネクタ、M.2 2280 M-Key(PCIe x2) |
| 有線LAN | 2.5GbE(Intel I226-LM)1ポートと、1GbE(Intel I219-LM)1ポート |
| USB | USB 3.2 Gen2 Type-A 2ポート(背面)、USB 2.0 4ポート(ヘッダ) |
| 映像出力 | HDMI(外部)、eDP(内部) |
| 拡張 | PCIe Gen3 x4(FPC経由)、40ピンヘッダ(GPIO・USB2.0・RS-232/422/485) |
| 電源 | 12V DCジャック、AT/ATX(既定:AT) |
| 冷却 | 4ピンスマートファン(クーラーバージョンのみ)、CPUクーラー/ヒートスプレッダ(オプション記載) |
| 動作温度 | 0〜60°C |
| 対応OS | Windows 10(64-bit)、Ubuntu 22.04.3(Kernel 6.2) |
| サイズ | 86×55mm |
| 付属品 | 本体、銅スタッド M2.5 4本 |
**第13世代Intel Core(最大15W)、2.5GbEとGbEの2口LAN、SATAとM.2(NVMe)**を、86×55mmの超小型基板に詰め込んだ組み込み向けx86 SBCです。 ただし、HDMIの版数表記が資料間で揺れている点や、ブート対象デバイスの対応範囲などは、購入前に確認しておきたいポイントです。
CPUは第13世代Intel CoreのUEライン(i7-1365UE / i5-1335UE / i3-1315UE)から選択式で、最大15W枠の設計です。プレスリリースでは最大10コア・12スレッドまでという表現もあり、サイズのわりに計算資源はかなり攻めています。
内蔵GPUはIntel Iris Xeです。ここで注目したいのが、専用NPUの記載が見当たらない一方で、GPUの汎用計算やメディア処理と組み合わせて「x86の資産を持ち込みやすい」点。組み込み現場だと、開発環境やドライバ、既存アプリがそのまま動くかどうかが地味に効いてくるんですよね。
本体内蔵のNPUは未確認です。AI処理を主目的にするなら、CPU・内蔵GPUでどこまで出せるかを見積もったうえで、必要なら外付けアクセラレータを検討するのが現実的ですね。
競合比較: Jetson系(GPU/DLAで推論を回す)や、RK3588搭載のArm SBC(6 TOPS NPU内蔵)、あるいはRaspberry Pi 5に外付けのHailo-8L(最大13 TOPS)を足す構成などが選択肢になります。de next-RAP8は内蔵NPUがない分、単体でのAI推論では見劣りしますが、x86資産の互換性とPCIe拡張性が強みです。
de next-RAP8はFPC経由のPCIe Gen3 x4が用意されていて、AAEON自身もアダプタカードを使ったAIアクセラレーションや無線、追加ストレージ、キャプチャなどの拡張を想定しています。最初から推論アクセラレータを内蔵して完結するタイプではありませんが、「小型x86に拡張の逃げがある」というのはうれしいポイントです。
Intel NPU搭載SoCとの違い: Intel Core Ultra(Meteor Lake以降)はIntel AIエンジン(NPU)を内蔵していますが、de next-RAP8のRaptor Lake世代にはNPUがありません。NPU前提の推論ワークロードを想定する場合、Core Ultra搭載機を検討するか、PCIe外付けで補う設計になります。
ストレージはSATA 6Gb/sに加えて、M.2 2280 M-Key(PCIe x2)が用意されています。ログの常時書き込みや長期運用を考えると、SATAとNVMeを用途で分けられるのは強いですね。
一方で、UEFI BIOSの記載はあるものの、起動デバイスとしてNVMeやUSBをどの範囲まで公式に保証しているかは一次情報だけだと読み取りづらい部分があります。量産や現場投入を前提にするなら、マニュアルでブート順や対応デバイスを確認しておくのが安全です。
拡張の芯は2つあります。1つはM.2 2280 M-KeyがPCIe x2である点で、NVMeを選ぶときは帯域と消費電力のバランスを意識したいところですね。もう1つはFPC経由のPCIe Gen3 x4で、ここは変換基板やケーブル取り回しが前提になります。
また、40ピンヘッダで8-bit GPIOやUSB 2.0、RS-232/422/485といった信号を出す構成が示されています。便利な反面、ピン配置や信号電圧、ESD対策の前提はマニュアル確認が必須です。
有線LANが2.5GbEとGbEの2口構成なのは、このサイズではかなり珍しいです。たとえば2.5GbE側を上位ネットワークやストレージ連携、GbE側を制御系やセンサ系に分けるなど、現場のネットワーク分離設計が取りやすくなりますね。
背面I/OはUSB Type-A 2ポートとHDMI、そして12VのDCジャックという最小構成です。小型筐体に入れると配線が集中しやすいので、コネクタの抜け止めやケーブル曲げ半径は早めに設計しておくと事故が減ります。
電源入力は12Vで、電源モードはAT/ATX(既定:AT)の整理です。組み込み用途では起動・停止の運用設計に直結するので、電源ボタン運用か自動起動か、遠隔電源制御をどうするかまで先に決めておくとスムーズですね。
また、動作温度は0〜60°Cで、4ピンスマートファンはクーラーバージョンのみの記載です。15W級のCPUを86×55mmに載せる以上、ケース運用では放熱とエアフローが性能と安定性を左右します。筐体設計込みで検討するのが前提になります。
基板上面側は、中央付近にCPUパッケージが見える構成で、86×55mmに対して実装密度の高さが目に入りますね。ストレージやヘッダ類も同一面に集約されているように見えるため、配線と干渉(特にM.2やケーブルの高さ)は筐体設計で気にしておきたいポイントです。
基板下面側は、背面I/O側に寄せた実装に見えます。放熱や絶縁の前提(筐体側で当て板を使うか、干渉物を避けるか)は、採用前に現物と図面で確認するのが安全です。
ポート面は、2口LAN(2.5GbEとGbE)とUSB Type-A 2ポート、HDMI、12V DCジャックを一直線に並べた構成です。筐体内に収めると、この面が配線の集中点になりますね。振動がある環境(ロボットや車載など)で使うなら、抜け止めと固定方法は最初から前提にしたいところです。
de next-RAP8は、86×55mmというサイズに第13世代Intel Core(最大15W)と2口LAN、SATAとNVMe、さらにPCIe拡張まで載せた、かなり割り切りの良い小型x86 SBCです。ここまで小さいx86で2口LANを持てるのは本当に魅力ですね。
UbuntuやWindowsのx86資産を使いながら、ネットワーク分離や有線周辺機器の配線をきっちり設計して組み込む人には最適です。ロボット・ドローン・産業機器などで『小さいけれどI/Oは妥協したくない』という用途に鋭く刺さるでしょう。
逆に、AI推論を最初からボード単体で完結させたい人(NPUは未確認)には向きません。また、HDMI規格表記の揺れやブート対応範囲、GPIOヘッダの詳細など、量産前提ほど詰めるべき確認点が残るため、採用前にマニュアルと一次情報を突合できる人向けの製品と言えます。
| 販売元 | 構成 | 価格(参考) |
|---|---|---|
| AAEON eShop | Core i3-1315UE / 16GB | 約$599〜 |
| AAEON eShop | Core i5-1335UE / 16GB | 約$699〜 |
| AAEON eShop | Core i7-1365UE / 16GB | 約$799〜 |
※価格は公式eShop掲載時点の参考値。為替・在庫状況により変動します。
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LattePandaはLattePanda IOTAを発売しました。Intel N150とRP2040を搭載し、手のひらサイズの88×70mmでWindowsやLinuxとリアルタイム制御を両立できる組み込み寄りのSBCです。PD 15V電源と冷却必須という条件はありますが、PCIe拡張やM.2 E Keyで後から育てる設計が光ります。

UP(AAEON)のUP Xtreme ARL AI Dev Kitは、Intel Core Ultra 5 225H+Arc 130T GPU+統合NPUで合計83 TOPSのAI演算性能を持つ開発キットです。Ubuntu Pro 24.04 LTS+AIソフトスイート、USB HDカメラ、256GB SSD同梱で、PoC立ち上げの初速が出やすい構成になっています。

ADLINKは3.5インチSBC「SBC35-ALN」をSBC35シリーズのラインアップとして展開しています。Intel Processor N97(12W)を軸に、DDR5 SO-DIMMとNVMe(M.2 M-Key)、デュアル1GbE(Intel i210IT)を備えた、産業エッジ向けの堅実な一枚です。一方でメモリ上限の表記差や拡張スロットの前提条件など、導入前に詰めたいポイントもあります。